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2007年07月31日

機微に富む人

「機微」とは広辞苑で引くと「容易には察せられない微妙な情報」と記載があります。

人の素養の中で、この機微に富むという才能はとても重要で、その人の人格を決める大きな要素になっていると思います。

機微に富むとは、相手が今どんな心理状態にあるのか、またどんな感情をもって話しをしているのかなど推し量ろうとすることです。
対人スキルが高いと言われる人には必ずと言って良いほどこの機微に富む能力が身についています。
単に気を使うということではなく周りの人の言動に対してその深層心理を考えていくことが大切です。

当然ながら人の心なんてパーフェクトには理解できるものではありません。
しかしながら、人はその心理が必ず言動にも表れるものと言えます。

例えば上司から何か叱られたとします。叱られると人はその出来事だけに対して謝罪や反発の感情を抱きます。しかしそれでは、全くと言って良いほど成長はありません。

上司がその叱責をする背景や、その思いを容易には察せられない微妙な言動から考える必要があります。それが機微に富む行動と言えるのです。

上司も人間ですから自分の感情に任せて叱責をしている時も多々あります。その場合は別としても、通常は何か必ずそこに期待感や成長させたいという思いがあります。決してその思いは100%分からなくも良いのです。

機微に富むとは、知ることではなく知ろうとすることだとも言えるからです。

2007年07月28日

キャリアミストの向こうにあるもの

現在の仕事に働く意義を見つけられなくなったり、または何らかの疑問を持ち始めると、人は必ずと言ってよいほど目の前にあたかも霧が立ち込めてきたがごとく、先行きが見えなくなります。

このことをキャリアミストと呼びます。
キャリアアップを前提にした前向きな転職ばかりでは当然ありませんので、半数の人はこの霧に苛まれていると言えます。

このような霧が立ち込め始めると、大半の方が全く行動ができなくなる、ひたすら同じ場所をぐるぐると走り回るという状態を巻き起こしてしまいます。
そうなると余計に周りの情報や環境が見えなくなってきます。これでは良いキャリアを描く転職先は見つからなくなっていくものです。

さて、このキャリアミストが立ち込めてきたらどうやって回避したらよいかということですが、その最適な回避方法はとにかく「メンターを探す」ということです。

これまで自分が出会った人の中で、尊敬をしている先輩や上司などを訪ねて話しを聞くのです。または、恩師やクラブの監督もその対象でしょう。
なかなか人は、思案している時には、人に会って話をしたいとは思わないものかもしれません。しかし、その時こそ先人の話を聞くことが大切です。単に甘えて意見を求めるのではなく、自分の考えをしっかり固めた上、相談をすると必ずや先人は何らかの回答の糸口を与えてくれるはずです。

キャリアミストからの回避は、メンターを探すこと。決して忘れないでください。

2007年07月25日

戦略的自立性と戦術的自立性

MITのロッテ・ベイリン教授は、自立性には「戦略的自立性」と「戦術的自立性」があると提唱されています。

これは大変興味深い考え方であると思います。
部下に仕事を任せる際に部下がどちらの自立性が強いか、しっかり見定めてから依頼をしなければ成果に繋がらないということなのです。

戦略的自立性が強い人とは、方向性は自分で決めたいが、手段は細かく指示をしてもらいたいという人のことを言います。
戦術的自立性が強い人は全く逆で、方向性は示してもらいたいがやり方には口出しをされたくないという人です。

当然戦略的自立性が強い人に、頭ごなしにこの商品を売れと言ってもなかなか行動は起きないものです。まず何を売れば良いかを考えさえることが必須になります。
逆に戦術的自立性が強い人に何を売ったら良いかなどを聞くとそこで行動がストップします。これをいつまでに幾ら売って欲しいと依頼し、その後は全く干渉しないのが最良の方法と言えます。

このように人間は、自立と言う視点で大きく二つのグループに分かれるものだと言うことを知るだけで大きく部下のマネージメントが変わってくるものと思われます。

2007年07月22日

成功だけがキャリアをつくるのではない

成功がキャリアを創造するのか。

確かに成功した実績は評価という視点では、その人のキャリアであることは言うまでもありません。
しかし、本当にキャリアを生み出すきっかけは、成功体験よりも失敗を何度も繰り返した後に成功を収めるという失敗のプロセスであることの方が多いものです。

当り前のことですが、失敗をするから人は失敗の原理原則を知ります。そうすることで失敗を想定して物事を推進する力が身に付きます。

要は失敗を織り込み済みで物事が推進できるようになるのです。その織り込み済みということがその人ができる範囲を極端に広げることになるために、失敗を多くしている人は俗世間で言う「人間が大きい」という評価になっていくのです。

またそれ以上に、人は失敗した際に応援をしてくれた人の優しさを知ることで、自分もまた人に優しくなれるという人的資質の向上が何より大きな資産になっていくものです。

賢人が常に口にした「失敗を恐れず正しいと思うことに集中をする」それが真のキャリアを手に入れる秘訣であると確信をします。

2007年07月19日

その会社には伝説的物語があるか

企業の成長の裏側には必ず伝説的な話がついて回ります。

これは決して急成長したベンチャー企業だけに発生することではなく、どんな企業にも成長の段階では必ずや伝説的な物語が発生します。
当然ながら成長は、何らかの努力の結晶であり、大変な困難を乗り越え、次のステージに到達するという活動がそこにあるからできることなのです。

この物語=伝説は企業を創り上げていく上で、その文化形成という点で大きな役割を果たしていきます。それは代々物語というものは、人から人へ語り継がれることで伝説となり、ある意味でのアイデンティティとして育っていくものであるです。

例えば「専務は会社が危機に陥った時、お客様を口説くために100日間毎日訪問したそうだ」という話が語り継がれたとします。当然ながらその会社には、その物語が語り継がれ、最終的に伝説化されていきます。そうすることで社員に浸透し、粘り強い体質と仕組みが少しずつ根付いていきます。

ローマは一日にしてならずですが、この伝説的物語はじわじわとその文化や体質をつくります。
もしあなたが会社を選ぶ際にその文化を知るために、面接官に面接の際に伝説的なエピソードを聞いてみるのも良い方法かもしれません。

2007年07月16日

一皮剥ける経験

神戸大学教授の金井壽宏先生は、人の成長はその人が経験した「一皮剥ける体験」の数によるものだと言われます。

キャリア論の中に同様の理論で「プランドハプンスタンスセオリー」なるものがあります。
これは偶発性理論と訳され、自分が予期していなかった事態に対して、その現状から逃げ出さず、なんとか人の力を借りてでも乗り越えた時、人は真のキャリアが手に入るという理論です。

例えば予期せぬ人事異動で、不採算部門を任され採算がとれるまで邁進した経験、突然のリストラにあったが何とか転職先を探し、新たな人生を歩んでいる体験などがあげられます。
そういった予期せぬ苦労を乗り越えるとき、人は自分が想像もできないほど人格的な成長やスキルが身についているものなのです。

人は本当に大きな壁に突き当たった時、さまざまな知恵と人間のつながりを活用しようとするために新たな能力開花ができたり、人脈のパイプが太くなったりしていきます。
そのことが成長を裏付けることは言うまでもありませんが、それ以上に真に困ったとき人は、その大変さを知ることで同様な厳しい環境になった人の気持ちが理解できるようになります。

どちらかと言えばその人の心を知る資質が開花することの方が成長に繋がるのだと思います。

2007年07月13日

人事担当者が会社の運命を握る時代

企業は人なり!と言われて久しいですが、まさに企業成長はそこで働く人の成長量しか成長をしないものです。
そのために各社ともより良い人材の確保のために日夜多額の広告と相当な工数をかけ努力をされていると思います。

しかしながら広告に莫大な費用をかけていてもなかなか採用に苦慮している会社が多々あります。
当然不人気業界・業種はありますし、ブランド力によってもそのハードルに大きな違いがあります。しかし、中には採用担当者の人的資質が低く、採用ができていない会社も多く存在するのではないでしょうか。

求職者が一番最初に会うのは言うまでもなく、人事担当者となります。
その人事担当者の対人スキルが低く、不快な思いを与えるようなことがあれば、会社全体がそういう風土であると思われてしまいます。
そのために第一印象で求職者が応募辞退を発生させます。

あなたの会社はいかがでしょうか。

もしあなたの会社が人材獲得に苦慮されているとしたら、極意をひとつお伝えします。
それは営業成績がトップの営業社員を抜擢するという方法です。

当然成績の良い営業マンは対人スキルが高いと言えますのでこの策は多くの企業で成果を創造しています。今後更に商品や技術に差別化をもたせることに大変困難となることが予測されますので、人事がその会社の将来を大きく左右させる時代となってきます。

2007年07月10日

キャリアとは目指すものではなく、振り返るもの

キャリアプランニングと言う言葉があります。当然自分の将来を想定しキャリアを計画していくことを意味していますが、ここで良く誤解されるのがキャリアを積み重ねると言う考え方です。本来キャリアは目指すものではないと思います。

キャリアとはとにかくこんな仕事がしたい、こんなスキルを身につけたいという思いを前提に5年後、10年後のイメージを描き、そこから振り返り、今を決めていくことだと言えます。
大切なのは、積み上げていくと何かがあるのではなく、何かを成し遂げたい、何かを手に入れたいという思いから逆算して今を計画することなのです。

ただし、変化の激しい仕事などは常に到達イメージに変化が起こります。その場合は、常に将来のイメージにあわせて現在のキャリアを調整していかなくてはなりません。

キャリアとは、日々身に着くものではなく、日々追い求めるものだとお考えください。

2007年07月07日

マネージャーとリーダーの違い

マネージャーとリーダー。よく混同されますが、そもそもこの二つの違いは何なのでしょうか。

一言で言うならマネージャーは管理を目的に役割を担うもの。
リーダーとは方向性を示すことが最大の役割とするもの。

当然両方の役割を担っている人も当然います。しかしこの二つは全く異なるものなので、しっかり切り分けなくてはいけません。

本来社長はリーダーでなくてはいけません。しかしながら現場を走り回っているプレイングマネージャーをされている場合は、方向性を示すことなく俺のようにすればいいとか、ただ結果をだせとか、厳しく言い続けるだけの人がいます。
そしてその人がよく口にするのが「俺の考えがどうも社員に浸透しない」という言葉。
もうそこがすでにリーダーとマネージャーを混同している証拠なのです。

リーダーとは自分の考えをとにかくスタッフへ伝えることが仕事のすべてだと言っても過言ではないのです。伝わらないのはその人のリーダーとしての資質に問題があるのです。
マネージャーであれば考え方よりも方法をお教えていくことで良いのですが、リーダーは考え方を教えなくてはいけません。方法の前になぜその業務が必要かなどの方向性の理由を教えることが不可欠なのです。

ぜひ一度あなたの立場に応じてこのふたつの相違点を再度考えてみてください。

2007年07月04日

真の成果主義とは

ここ数年成果主義に走り多くの失敗を繰り返してきた大企業が多数あります。

これまでの年功序列という古い評価制度では、社員のモチベーションを創造することは不可能であり、年齢に関係なく能力に応じた評価をしなくては個人の能力を埋もれさせてしまう、多くの企業はそのような理屈から成果主義を導入していきました。

しかしながらその結果はどこの会社も惨憺たる結果を招いてしまいました。
大手PCメーカーでは、その存続さえ危ぶまれるほど人材の流出が起こりました。また結局賃金増加を発生させ、収益に大きな打撃を与えた企業は枚挙に暇がありません。

これらの結果から成果主義はそもそも日本と言う国、文化に合っていなかったという答えを明らかにしたようにマスコミは報じていました。しかし、本当にそうなのでしょうか。
確かに外資系のようなドラスティックな成果報酬は馴染まないかもしれませんが、激変する環境の中、ある程度の成果主義は皆が望んでいるように思えます。

では何がそこに欠落しているのでしょうか。

それは自由采配がそこに存在しているか否かということではないでしょうか。成果を求めるなら、一定以上の自由がそこになければ人はその自己責任を取ることができません。
分かり易く言えば、責任だけ与えて自由に判断することは厳禁、その上で成果を出せと言えば当然行動範囲が限られ成果の個人格差は然程発生してきません。そのために成果主義を唱えても意味がなくなるのです。

人は与えられた自由範囲でしか責任を負えないものです。成果を求めるなら、そこに必ず自由が必要になるのです。

2007年07月01日

煉瓦を積む人

レンガを積んでいる職人に聞きました。「あなたは何をしているのですか?」

一人目の職人は「レンガを積んでいるのです」と答えました。

二人目の職人にも同じことを聞きました。
すると「教会をつくっている」と答えました。

次に三人目の職人にも同じことを聞きました。
その職人は「後世に残る建造物を創っている」と答えました。

この話は、同じ仕事をしていてもその人の目的や使命感に応じてその仕事が単なる作業なのか、崇高な偉業なのか異なることを表しています。
同じ時間と労力を費やすのであれば当然崇高な仕事をしたいと誰しも考えます。
しかし、それは捉え方、つまり自分の人生において仕事という行為そのものの目的がどのようなものかによって異なります。

もしあなたの仕事が昨日も今日も明日もすべて同じことをしている、何も変わらないつまらない仕事だと感じているなら、そもそもあなたの仕事の目的が何なのか自問自答する必要があります。働く目的が明確でなければ、どんな仕事に就いてもあなたは常に作業者で終わってしまうはずです。

アントニオ・ガウディの聖家族協会でずっとレンガを積んでいる職人は、きっと世界遺産をつくっていると認識し日々わくわくしていることでしょう。