その日の前に
重松清著「その日の前に」
最近映画化もされた小説、
人の生きる、人の死ぬという局面を通し
日常の中にある幸せの意味を問う短編作品です。
作者の年齢も45歳。
作品の中の主人公はすべて同年代。
44歳の私にはかなり現実感のある内容でした。
余命3ヶ月と先刻される40代の男性が取る行動。
40代の母と高校生の息子、癌に置かされた母がとった行動。
余命半年の妻を持つ40代の男性とその子供とのふれ合い。
どれも日常の普通の中の異常事態。
改めて「生きる」意味について考えさせられました。
この作品の中のくだりに
延々と繰り返される「始まり」から逃げたくて、
でも、「終わり」を自ら選ぶ勇気もなくて・・・・・・
という文があります。
日々悶々と過ごす時間を知りつつ、
人は終わりを選ぶことがなかなかできない。
生きるとはその繰り返しかもしれません。
しかし、どこかで終わりを選び、
新たな道を歩くことも必要な時もあります。
そう、それも生きることなのでしょう。